はじまりの日(2) わたしのブラック・ボックス

さてさて、続きです。

3年前の春の頃、わたしは行き詰まっていました。
縁あって彼女が出来て半年くらいたっていたのですが、彼女の心の病が進行して、介護するわたしも疲れ切って共倒れまであとわずかという状況でした。

カウンセラーさんに会って話を聞いてもらいました。
しかし、そこで気付かされたのは、彼女の問題ではなくて、そこまで「頑張らなければならない」という恐れているわたしの心に、見てはいけない領域があるということだったのです。

自分自身の体や財産を極端に低く評価することで周りのバランスを保ってきたけれど、このままでは自分が病気になって落伍する結末しか残らない。
ここまでして周りを維持しなければいけないというプレッシャーがどこから生まれているのかを知らなければいけない。
カウンセラーさんの手助けを受けながら、ブラックボックスのふたを慎重に外して光を当てる作業がはじまりました。
わたしの生い立ちや、家族のこと、彼女の家族のこと、つぶれかかった会社でのプレッシャーの日々。いろんなことを話して、カウンセラーさんは「思い出せない領域」の存在を嗅ぎつけては、そこに光を当てて見てといいました。

成り行きや運命に凧のように身を任せてきたこれまでのわたし。
与えられてしまったからには仕方がないと思ってきたこの体。
それがどんなメカニズムに支配されていたのか、全体像が見えてきました。

まだ、絶対勝てない相手だと思いますか?
状況は変えられます。

そう、カウンセラーさんは言ったのでした。

トランスジェンダーで会社員でアラフォーで身分上は男子です。 好きなことは踊ることとお絵かきと読書。 いまは嫁と娘が居ます。 2012年の東京レインボープライドを主催していました。

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