トールサイズの女装工学(11) ヒップラインの秘密
やっと証拠写真が揃ったので、ひさしぶりになりましたが女装工学の続きを行ってみたいと思います。
今回はヒップのお話の続きです。
トールサイズの女装工学 第11回 ヒップラインの秘密
ええっと、前回どこまで書いたでしょうか。
遠距離で女装がオカマに見えるか女に見えるかという印象が、ヒップのシルエットで決められているのではないかという説を出してみたところまでですね。
男性陣は、女装なんておっぱいさえふくらませればオッケーと適当に考える方が大半のようなのですが、女性はお尻のラインをとてもよく観察しています。
ディスコの女性客とお話しするとき、、胸が本物かどうかよりも、お尻の造形についてのコメントの方がずっと多いのです。
女性の美意識を満足させる腰回りを持つ女装子さんが十分にいないことの表れだと思っています。
世の女装子さんは、このきれいなウエストを出すためにどんな手を編み出しているでしょうか?
主な商品を見ていきましょう。
Case1 ヒップパットガードル
女装用具ショップ「エリザベス」のヒップパットガードル(現存しません)
女装専用のオリジナルグッズを扱っていたお店です。
このガードル(腰までカバーするぱんつ)は、ヒップにクッションをごてごてと貼り付けた、ちょっといかついデザインです。
きっと、ウエディングドレスを想定して作られていると思います。
重量のあるスカートを、もともと存在しないウエストを作ることで支えるために、お尻から上を鎧のように固めているのでしょう。
ヒップの横幅をしっかり広げているところは、さすがという感じです。ドレスでのボリュームはきっと素晴らしいバランスになったことでしょう。
広がるスカートの下にある部分はばっさり切り捨ててあります。
じつによく目的をはっきりさせた商品といえるでしょう。
Case2 ワコールのヒップパッド(FDA136)
お尻のうち、後ろだけでも補正したい人のためのものです。
つまり、普通の女性は横方向のヒップには不自由していないということなのでしょう。
でも、前回に書いたように、男性がヒップを作るためには、後ろではなく横がだいじなのです。
この商品ではあまり効き目がありません。
Case 3 ワコールのヒップパッド(FDA161フォーマティブヒップパッド)(廃版)
【ワコール】ヒップパッド(フォーマティブパッド)FDA161 価格:4,200円(税込、送料別) |
横の張り出しを作ってくれる、本命に近いアイテムです。
でも、女性のお尻をを補強すればいいという感じ商品なので、男性のお尻を女物にするにはまだまだ不足です。
Case X ワコールFDA161改 秘密のヒップパッド
わたしが使っている改造パッドです。
だいぶすりきれています。
着用した写真は生々しすぎるので控えます。
いまどきはもうそこそこの出来の既製品女装用ヒップパッドが市販されちゃっていますが、これはパッドの位置を何度も直して自分の体型と手持ちの服にぴったりになるように調節しているお気に入りです。
両脇のカーブを長くゆるやかに作っていて、丈は手持ちのミニの体とスカートにきっちり合わせてあります。このバンドをおへその上で巻くと、タイトスカートをはいたときの正面からのシルエットがナチュラルに仕上がります。
後ろも少々盛ってありますが、こちらはあまり強調しないサイズにしています。
現実の女の子でも、お尻の後ろへの張り出しが貧相な子はたくさんいますから、盛っても盛らなくてもナチュラルさは同じくらいと考えています。
前後方向のボリュームは適当でかまわないけれど、左右方向だけはしっかりふくらませる必要があります。
スカートならこれさえあれば大体OKです。
使えない相手は、ローライズのパンツルックです。腰のバンドが丸見えになってしまいます。
バンドを締める位置は、おへその少し上が理想です。
もともと男性のウエストにくびれがないところにこれを巻き付けて、ずり落ちてくる心配がないかというと、あります。
でも、スカートのバンドで上からさらに締め付けているので、ずるずる落ちるようなことはありません。トイレの時に上に引っ張り上げる程度の調整で大丈夫です。
女装用ヒップパッド
↓こんな商品が最近出たようです。女性のヒップ補強は後ろだけを盛るものが多いですが、横方向の張り出しを意識した商品が出ています。
これだけではまだ足りないので、わたしは肩パッドもさらに中に張り付けたりして使っています。
略式でタオル
ビギナーの女装子さんがいきなりここまで作るというのはむりがありますから、もうちょっとお手軽な方法を考えましょう。
お手軽なのは、ぱんつかパンストの下にハンドタオルを詰め込む方法です。
ぱんつの下に詰め込むだけだと、ウエストからぱんつまでのラインがでこぼこするので、パンストで固定する方がおすすめできます。
トイレの度に詰め直しになるので、毎週のように女装するようになると、うんざりするかもしれません。
ひらひらしたフレアスカートならラフな詰め方でも十分にナチュラルになりますが、タイトスカート相手は難しいのでしっかり鏡と相談してください。
略式で肩パッド
もうちょっと頑張る場合は、先の肩パッドをぱんつの外側にくっつけて、安全ピンで固定してしまうのがいいかと思います。
ぱんつだけをふくらませるのではなく、ウエストからぱんつまでをきれいにふくらませてください。
スカート側に固定しちゃうのもアリですね。でも踊ったりしているとスカート全体が回転しちゃうことがあるので、ちょっと不確実なところがあります。
パンツルックの場合は、パンツ側にくっつけて、ポケットの内側あたりで安全ピン固定しちゃうのがいいでしょう。
わたしは撮影会のとき、一回限りなのでパンツに縫いつけてしまう手を使いました。
次回は、作例写真を検討してみましょう。
コメントを残す